親子で楽しむキャンプの準備完全ガイド 初めてでも安心のポイント集

監修:長谷部雅一

子どもに自然体験をさせると、教育的効果が高いといわれています。親子でキャンプを楽しむために、3回の記事にわたってキャンプの準備や楽しみ方を、子ども向けにお伝えします。

1回目の本記事では、『ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察』より、テントサイトの選び方や必要な道具、季節ごとの服装、計画の立て方など、キャンプの準備に必要な情報を解説。はじめてのファミリーキャンプでも安心して楽しめるように、準備のポイントや荷物のパッキングのコツも紹介。家族みんなで最高のアウトドア体験を計画して、忘れられない思い出をつくりましょう!


※本稿は、藤子・F・不二雄・まんが 長谷部雅一・監修『ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察』(小学館)から一部抜粋・編集したものです。

親子キャンプをするなら、どんなキャンプがしたい?

この記事の画像(3枚)

この夏、自然体験をしたいなら、なんといってもキャンプ。テントに寝泊まりしたり、バーベキューやたき火をしたり、星空観察など夜にお楽しみがあるのもワクワクするね。この本では、家族などでキャンプ場に行ってテントを張って泊まる「ファミリーキャンプ」を紹介するよ。

一般的なキャンプ場では、テントを張る場所を「テントサイト」という。1グループごとにスペースが区切られている「区画サイト」と、区切りのない「フリーサイト」があるんだ。区画サイトでは、区画ごとに電源があるところが多いから、電化製品が使える。予約するときに確認したいところ。

「オートキャンプ場」は、テントサイトに車が止められるから便利だよ。テントではなく小屋に泊まる場合には、「コテージ」「トレーラーハウス」などがある。準備なしでキャンプができる「グランピング」も人気。「グラマラス(豪華な)」と「キャンプ」を合わせた言葉なんだよ。

やりたいこといっぱい! 作戦会議

キャンプに行くと決まったら、まずは作戦会議。家族みんなで、キャンプでやりたいことをたくさん挙げてみよう! 計画を立てるには、まず「やりたいこと」から考えるとよいよ。たとえば、バーベキュー、たき火、花火、虫とり、バードウォッチング、ハイキング、水遊び、釣り、夜の探検、星空観察……などなど。

行き帰りの途中で、道の駅に立ち寄って買い物をしたり、日帰り温泉に入ったり、名所を見学したり、遊園施設で遊んだりするのも楽しいよ! 地図やガイドブック、インターネットで調べながら、行きたいところをピックアップするといいね。

もちろん、一回のキャンプで全部はできない。だから、たくさん挙げた中で優先順位をつけて、「今回のキャンプでやりたいこと」を決めるといいよ。

「やりたいこと」が決まったら、用意するものを考える。川で水遊びをするなら、水着やぬれてもいい服、ゴーグルやタオルも必要。たき火をするなら、やり方を調べたり、たき火の道具を買いに行く必要もあるよね。

つまり、やりたいことが決まったら、用意するものと用意するための行動が決まるよ。やりたいことを決めて、持ち物の用意について話し合うまでが作戦会議。大人に任せっきりにせず、キミがみんなをリードする気持ちで!

スケジュールはあせらず、急がず

やりたいことや持ち物の用意について決まったら、スケジュールを作ってみよう。余裕を持って楽しむためには2泊3日のキャンプが理想だけど、ここでは気軽に行ける1泊2日のキャンプのスケジュールを考えてみるよ。

1泊2日の場合、ベースとなる項目は左の表にある通り。これをスケジュールの骨組みと考えよう。ここに、やりたいことを肉付けして、スケジュールを完成させるというイメージだね。

ホテルや旅館に泊まるのとはちがうから、夕食や朝食の時間が決められているわけではない。ただ、テントサイトのチェックインはだいたい13時から15時、チェックアウトが10時から12時くらいだから、それを基準にスケジュールを組み立てるといいよ。たき火をするなら明るい時間に火起こしをした方が安全だから、日没の時間を調べて、それより前にはじめた方がいいね。

また、帰る前には荷物を車につみこむ作業があるから、その分の時間も考えて、帰り支度は早めにはじめよう。

荷物をつめる5つのコツ

持ち物を用意したら、リュックにつめよう! つめるコツは次の5つだよ。

①レインウェアやフリースなど、「もしも」用のものは下につめる→使う可能性が低い
②観察道具は上に入れる→すぐに使うから
③重いものは背中に近いところに入れる→背負った時にバランスがとりやすい
④洗面道具や下着など細かいものは、色ちがいの小分けの袋に入れる→見つけやすい
⑤2ℓのペットボトル1本分くらいすきまを作っておく→スペースに余裕があると出し入れしやすい

やることの順番を想像しながらつめていこう。

季節の特徴を考えて服を選ぼう

春…春といっても、朝・夜は気温が低い日もあるから、ぬぎ着しやすいうす手のウインドブレーカーやジッパー式の上着を持っていくと安心だよ。汗をかいた後で体を冷やさないように、体温調節しやすい服装を準備しよう。

夏…自然観察などで森の中に入る時は、虫さされや草によるかぶれを防ぐために、夏でもうす手の長そで・長ズボンにしよう。暑い日はくつではなくサンダルでもいいけれど、かかとをしっかりとめられるものにしようね。

秋…秋も、春と同じように天気が変わりやすいから、寒さ・暑さ対策はしっかりしよう。突然の雨に備えて、レインウェアはもちろん、ぬれた時の着がえも余分に持っていくといいね。レインウェアは風を防ぐ時にも役立つよ。

冬…寒い冬は、つい、たき火の近くに行きたくなるので、燃えにくい素材の上着を着よう。すそやそでがしぼってあるものだと、ヒラヒラしないので安全だし、冷気も防げるから一石二鳥だね。肌の露出をへらすのがポイントだよ。
 

関連書籍

ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察
ドラえもん学びワールド キャンプと自然観察(小学館)
ドラえもんのまんがと記事で楽しく学べる累計520万部突破の「ドラえもんワールド」シリーズに、「キャンプ」が登場!
テントに寝泊まり、火起こしや野外料理...キャンプには子どものワクワクがつまっています。ドラえもんには、キャンプや野外体験のまんがも多く、本書は、まんがを読みながら、キャンプの仕方や自然観察、自然遊びを知ることができる一冊です。ドラえもんまんがは10本採録しています。
キャンプの準備や基本の持ち物、テントやタープの張り方、キャンプ場でのマナー、たき火の仕方などキャンプの基本はこれ一冊でOK。春は草花観察、夏は水遊び、秋は木の実遊び、冬は雪遊びなど、季節ごとの自然観察のポイントや遊びも満載です。また、季節ごとに見られる植物や生きものを写真つきで解説しているので、
観察のおともとして、また、中学受験対策としても役立ちます。